2017.9.21

レポート:FEASTプロジェクト・リトリート:琵琶湖畔における省察 (プロジェクト・リーダー スティーブン・マックグリービー)

8月28日~29日に、第四回FEASTプロジェクト・リトリートを開催しました。今回は、滋賀県・琵琶湖のほとりでの開催です。リトリートは、FEASTプロジェクトの各ワーキンググループ(以下、WG)のチェア、エグゼクティブ・コミッティーのメンバー、そしてHQメンバーが集まり、研究の進捗報告、今後の計画や目標を話し合う重要な機会です。プロジェクト・リーダーの私にとっては、プロジェクトの様々なコンポーネントがどのように展開しているか、そしてどのように一つの「ストーリー」を創り上げるのか、研究の枠組みに忠実に進んでいるか(あるいは進化しているか)など理解するのに不可欠です。 メンバーの背景や研究に...

2017.9.11

レポート:LCAアプリができるまで①ー2017年度第2回WG5会議 (プロジェクト研究推進員 松岡祐子)

2017年8月18日に、工学院大学新宿キャンパス(東京都新宿区)でFEASTプロジェクトのWG5の2017年度第2回ミーティングが行われました。WG5ではスーパーで手に取った食品が、原料の生産から流通の過程で持続可能性の問題にどれだけ関与しているのかを「見える化」するスマートフォン・アプリを開発しています。今回の会議では、8月末に開催されたFEASTのコアメンバー会議に向けて、このグループの研究計画及び進捗状況、今後の方針について話し合われました。 持続可能性の問題と一言でいっても、気候変動や汚染問題、多様性の喪失といったいわゆる環境問題だけでなく、不公平な価格での取引など上記の原因とな...

2017.9.5

レポート:ミツバチに関する研究を開始しました! (プロジェクト研究員 マキシミリアン・スピーゲルバーグ)

日本の夏と言えば蝉の鳴き声を思い浮かべるかと思いますが、この夏は少し違いました。私と、同僚のクリストフ・ルプレヒト(プロジェクト研究員)、真貝理香、甘靖超(ともに外来研究員)の夏の音は、ミツバチにも彩られることとなりました。 ミツバチは農業生産における受粉媒介者であり、その重要性が世界中で認識されるようになってきました(IPBES 2017)。そして、アグロエコロジーへの転換や、地域の食システムにおいても、ミツバチは一端を担っています。その一方で、日本国内で養蜂業を営む人々や(飼育されている)ミツバチの数は、病害や景観・農業の変化、殺虫剤や農薬の使用、そして野生動物による被害などが原因で...

2017.8.18

レポート:2017年度地球研オープンハウス「?(はてな)と!(びっくり)をシェアする夏」開催報告 (プロジェクト研究推進員 小林優子、松岡祐子)

FEASTプロジェクトの所属する総合地球環境学研究所は、地域の方々との交流、そして地球研の施設や研究活動について知って頂くため、2011年度より毎夏オープンハウスを開催しています。2017年度は、7月28日開催で、テーマは「?(はてな)と!(びっくり)をシェアする夏」でした。今年は、暑い中850名近い方にお越し頂きました。 オープンハウスでは、参加者の方が地球研の活動をより身近に感じて頂けるよう、所全体をあげて様々なイベントを企画します。FEASTプロジェクトでは、京都の食の未来を探究するカードゲームとビデオゲームをメインとし、「京都の食にとって大事なこと」キーワードへの投票、「あなたに...

2017.8.4

レポート:ワークショップ開催報告:タイにおける持続可能な食の消費に関する未来のビジョン (マヒドン大学/WG2 Kanang Kantamaturapoj)

7月15日に、バンコク市内にてタイの消費者を対象としたワークショップを2つ開催致しました。テーマは、未来の持続可能な①食の購買活動と②外食についての消費者の観点で、本研究の枠組みにはトランジション理論を用いました。 より持続可能な食の消費の実践に向けた新たな解決策を創出するためには、様々な領域、階層、分野を超えて取り組む必要があります。このため、今回のワークショップの参加者は幅広く集めることとし、①グリーン・コンシューマー(オーガニック食品など環境に配慮した食を選ぶ消費者)、②ノン・グリーン・コンシューマー、③イノベイティブ・コンシューマーの3つのグループから選出しました。このような異な...

2017.7.24

レポート:アクティビスト・スカラーたちの群れに加わって (プロジェクト研究員 小林舞)

遅くなってしまいましたが、「Elikadura21 -- The Future of Food and Challenges for Agriculture in the 21st century」の参加報告です。第七回目に当たる今年の集まりは、2017年4月24日から26日までスペイン、バスク地方のビトリア・ガステイスで開催されました。オランダ社会科学大学/International Institute of Social Studies (ISS)、Initiatives in Critical Agrarian Studies (ICAS)、 Transnational Institut...

2017.7.12

レポート:東北海道木材協会定期総会での講演報告 (プロジェクト上級研究員/WG3チェア 田村典江)

FEASTプロジェクトの田村典江です。こんにちは。去る2017年6月2日に、北海道帯広市にて、東北海道木材協会定期総会で「未来の林業を考える-政策、資源、流通、社会」と題した講演を行いました。 FEASTプロジェクトは食と農をテーマとしているので、林業や木材産業はちょっと場違いに思われるかもしれません。確かに、今回のご依頼は、FEASTプロジェクト合流以前に私が従事していた森林・林業に関する調査研究を踏まえてのものでした。しかし、だからといって、森林・林業がFEASTプロジェクトの射程でないとは思っていません。私が主に担当しているWG3では食の生産段階に着目していますが、それは多くの点で...

2017.7.4

レポート:クルベジ クライアント・ミーティング@つくば (農研機構・農業環境変動研究センター/WG4 大澤剛士・須藤重人・岸本(莫)文紅)

2017年6月19日、農研機構・農業環境変動研究センター(茨城県つくば市)において、WG4メンバーは環境保全型農業に取り組んでいる農業法人や個別経営の農家さん、公設農業試験場、民間コンサルタント会社、学生らを交えた勉強会を実施しました。FEAST-WG4は、「持続可能な地域に根ざした環境品質手段の模索」に取り組んでいます。この実現の鍵になる手法として、科学的に担保された手法で行う環境保全型農業の生産物をブランド化する戦略があります。ブランド名は(COOL VEGE®: クルベジ ※ 米の場合はCOOL RICE)といい、温室効果ガスを削減できる農法の生産物にブランドマークを付けるというものです...

2017.6.19

レポート:食べ物と遊ぶ:ゲーミング・ワークショップ@京都(ユトレヒト大学 アストリッド・マンガス)

5月11日と28日に、FEASTではオランダ・ユトレヒト大学から訪問中の研究者(ヨースト・フェルフート教授と私)と一緒に、京都市内でゲーミング・ワークショップ「未来の京都の食事情」を開催しました。FEASTは、これまでにも京都市内や秋田県能代市にて、食の未来に関するワークショップを数回に渡り開催しており、今回のワークショップもその一環です。未来の理想像について想像をめぐらせ、シミュレーションをする手法にゲームを取り入れるのは、新しくもあり、参加者も楽しめます。今回のワークショップでは、参加者の皆さんに、①ビデオ・ゲーム、②カード・ゲームの2種類に挑戦してもらいました。このワークショップの成果と...

2017.6.14

レポート:釧路訪問(プロジェクト上級研究員/WG3チェア 田村典江)

2017年5月31日〜6月2日にかけて、エゾシカの有効利用について知ることを目的として、田村典江が北海道釧路市を訪れました。 FEAST−WG3では持続可能で自然と調和した食の生産をテーマとしています。人と自然 の関係性 において、日本の現代的な問題といえるのが、野生鳥獣と人との対立の増加です。エゾシカを含むシカ、イノシシ、クマ、タヌキ、カラス、イタチ、カワウなど、増えすぎた野生鳥獣は、農林業への被害を引き起こしたり、交通事故の原因となったり、時には人間の死傷事故の原因となったりすることから、「害獣」とされ、毎年、多くの頭数が公共予算により「駆除」されています。 しかし、「害獣」と...